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住環境医学研究会 |
Japanese Society of Indoor Environment and Health |
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医学部会 |
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2005年4月16日 |
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第387回日本皮膚科学会大阪地方会で「シックハウス症候群に関する皮膚科医実態調査」を発表しましたので公表します。(医学部会・笹川征雄) |
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※以下、笹川医師による「シックハウス症候群に関する皮膚科医実態調査報告」の「まとめ」に基づき、アンケート調査項目のグラフを掲載いたします。 |
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1.シックハウス症候群の相談を受けた経験 皮膚科医の61%にシックハウス症候群の診療経験があったことはシックハウス症候群が日常診療で知っておくべき疾患であることが分かった。診療科目によって受診頻度に大きな違いがあると思われるが、シックハウス症候群で受診している患者数はかなり多いと思われる。とくにシックハウス症候群の影響が強くでると考えられる。粘膜刺激症状(喘息、咳、眼結膜炎、鼻炎)は、眼科、小児科、内科、耳鼻科を受診する。皮膚刺激症状(アトピー性皮膚炎)は皮膚科を受診し、頭痛、倦怠感は内科、心療内科、精神科などを受診する。 |
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2.診断書発行は4件で少なかったが訴訟目的が1件あった。 |
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3.相談や対応については、うまくいかなかったが40%あったが、原因としてシックハウス症候群の医学情報(疾病概念、診断、治療、対応)が少ないと考えられた。 |
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4.シックハウス症候群の医学情報の入手方法は、雑誌、新聞、インターネット、テレビなど多彩であったが、学術誌が63%で最も多かったにも関わらず、77%が診断や治療・対策などの情報がないことを訴えており、臨床医学情報の不足が明らかになった。 |
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5.シックハウス症候群の概念・定義の認知度については、知っていた27%、少し知っていた61%と概ね認知されていた。 |
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6.シックハウス症候群と化学物質過敏症の違いについては、別の疾患概念であることは認知(36%)されていたが、学術的な違いについては明確ではない(62%)と考えられた。シックハウス症候群は混迷状態にあるが、最大の問題はシックハウス症候群と化学物質過敏症が混同されたり、誤解されたり、同一視されていることである。 |
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7.シックハウス症候群とアトピー性皮膚炎が関係することを約80%の皮膚科医は認識していた。 |
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8.皮膚科医の80%が、測定が必要なことを認識していたにも関わらず、患者に測定が必要であることを伝えたのは40%弱に留まった。理由として測定実施に関する具体的な情報(ホルムアルデヒド・VOCs測定依頼実施機関、測定費用、測定知識)がなかったことが考えられる。 |
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9.シックハウス症候群の対策には建築士との連携が必要であることを認識している皮膚科医は76%に及ぶが、「どこに頼めばよいか」などの具体的情報が不足しているように思われた。 |
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10.シックハウス症候群の皮膚科での取り組みの重要度については、皮膚科医の60%強が重要であると回答し、98%が皮膚科での取り組みが必要であると考えている。 |
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